岐阜県郡上市で毎年7月から9月にかけて繰り広げられる郡上おどりは、日本三大盆踊りの一つに数えられています。2026年は7月11日(土)のおどり発祥祭から9月5日(土)のおどり納めまで、全31夜にわたって開催されます。なかでも最大の見どころは、8月13日(水)〜16日(土)の4夜にわたる「徹夜おどり」で、午後8時から翌朝4〜5時ごろまで、城下町の通りが踊り一色に染まります。
- 2026年の郡上おどり全31夜の日程と会場一覧
- お盆の徹夜おどり(8/13〜16)の時間帯と攻略法
- 初心者でもすぐ踊れる基本ステップと10曲の特徴
- 駐車場・シャトルバス・宿泊予約のコツ
- 持ち物チェックリストと雨天時の対応
2026年郡上おどり 全日程と会場マップ
2026年の郡上おどりは全31夜。開催場所は郡上八幡の旧市街地を一巡するように夜ごとに変わります。主な会場は新町通り・本町通り・橋本町・上殿町・城山公園・旧庁舎記念館前などで、踊りが町を移動するのが郡上おどりならではの魅力です。
7月の開催日程
7月11日(土)に旧庁舎記念館前で「おどり発祥祭」が行われ、シーズン開幕を告げます。7月中は毎週土曜を中心に開催され、おどり流しのスタートは午後7時20分〜午後8時ごろ。天王祭(7月16日)や宗祇祭(7月19日)といった神事と重なる夜もあり、平日開催の回も含まれています。
8月の開催日程(徹夜おどり含む)
8月に入ると開催頻度が一気に上がり、ほぼ毎日踊りが行われます。最大のハイライトは8月13日(水)〜16日(土)の「盂蘭盆会(徹夜おどり)」で、会場は新町〜橋本町。開催時間は午後8時〜翌朝4時〜5時ごろと長丁場で、4夜連続で夜通し踊り続けるため、全国から約30万人が集まります。
9月の開催日程
9月に入ると開催回数は減りますが、9月5日(土)の「おどり納め」まで続きます。最終夜は午後8時〜午後11時ごろの開催で、「今年も終わってしまう」という名残惜しさから踊り手の熱気がひときわ高まります。
徹夜おどり攻略法 8月13日〜16日の過ごし方

実際に現地へ行くと、午後7時半ごろから会場周辺に人が集まり始め、午後8時の太鼓が鳴ると一斉に踊りの輪が広がります。徹夜おどりは約9時間のマラソン踊りとなるため、事前の計画が欠かせません。
タイムスケジュール例(日帰りの場合)
| 時間 | 行動 |
|---|---|
| 午後3時ごろ | 郡上八幡に到着。臨時駐車場に車を止め、シャトルバスで市街地へ |
| 午後3時半〜5時 | 郡上八幡城や食品サンプル体験を楽しむ |
| 午後5時〜7時半 | 城下町を散策し、夕食に鶏ちゃん焼きや流しそうめんを堪能 |
| 午後7時半〜8時 | 新町〜橋本町の会場へ移動。踊りの列を確認 |
| 午後8時〜 | おどり開始。踊りの輪に自由に参加 |
| 午後10時〜11時 | 休憩タイム。屋台の鶏ちゃんやかき氷で水分補給 |
| 午前0時〜2時 | クライマックス。「春駒」「猫の子」で盛り上がりがピークに |
| 午前3時〜5時 | 踊り納め。空が白み始めると「かわさき」でしっとり締めくくり |
穴場の曜日と時間帯
4夜のうち最も混雑するのは初日の8月13日と土曜にあたる8月16日。比較的空いているのは8月14日(木)と15日(金)の平日2夜です。特に午前1時を過ぎると体力切れで帰る観光客が増えるため、深夜帯は踊りの輪がぐっと小さくなり、地元の踊り上手と一緒に踊れる贅沢な時間帯になります。新町通りの端や橋本町側は中心部より人が少なく、踊りやすい穴場です。
有料席と一般エリアの違い
郡上おどりの路上踊りには有料席はなく、全エリアが自由参加です。踊りの列は誰でも加わることができ、見物するだけなら通り沿いの歩道から観覧できます。たですし、8月中に開催される「郡上おどり in 青山」(東京・青山)や舞台公演は別途チケットが必要で、指定席は2,000円〜5,000円ほどです。
雨天時の対応
郡上おどりは基本的に雨天中止ですが、小雨程度であれば決行される年もあります。公式の中止判断は当日午後5時ごろに郡上八幡観光協会の公式サイトやSNSで発表されます。急な雨に備えてレインコート(折りたたみ傘は踊りの妨げになるため非推奨)を持参するのがおすすめです。確認先は郡上八幡観光協会(TEL:0575-67-0002)です。
初心者でもすぐ踊れる 郡上おどり10曲の基本

現地で踊りの輪に飛び込むと、最初は戸惑いますが、2〜3曲踊れば手足が自然に覚えてしまうのが郡上おどりの不思議な魅力です。全10曲のうち初心者はまず3曲をマスターすれば十分に楽しめます。
まず覚えたい3曲
「かわさき」はゆったりとしたテンポで手の動きも単純なため、前の人を見ながらすぐに真似できます。「春駒」は跳ねるようなリズムが特徴で、足を交互に出しながら手拍子を打つだけ。「猫の子」は手の動きが猫のしぐさを模しており、かわいらしい振り付けで女性や子どもに人気があります。
下駄の選び方と足元の注意
郡上おどりでは下駄を履いて踊るのが本式です。地元の履物店では踊り用の下駄を2,000円〜5,000円ほどで販売しており、鼻緒の色や素材を選べます。岸山履物店(本町通り)は郡上おどり用の下駄を専門に扱う老舗として知られています。慣れていない方はスニーカーでも問題ありません。路面はアスファルトが中心なので、サンダルよりスニーカーか下駄のほうが足を痛めにくく安全です。
トイレ・休憩スポットの場所
徹夜おどり期間中は会場周辺に仮設トイレが複数設置されます。旧庁舎記念館のトイレは比較的きれいで空いていることが多く、穴場です。コンビニ(ファミリーマート郡上八幡店など)も深夜まで営業しており、トイレや買い物に利用できます。コインロッカーは長良川鉄道・郡上八幡駅構内に数台ありますが、数が限られるため早い時間に確保するのが無難です。
駐車場・アクセス情報
車でのアクセスと駐車場
名古屋方面からは東海北陸自動車道「郡上八幡IC」で下車し、市街地まで約5分です。徹夜おどり期間中は会場周辺が交通規制されるため、臨時駐車場(郡上八幡総合文化センター、大和町の学校グラウンドなど)に駐車し、シャトルバスで会場へ向かうのが確実です。駐車料金は1台1,000円(2025年実績)で、23時ごろから徐々に空きが出てきます。午後3時〜4時の到着が理想的で、午後6時を過ぎると満車リスクが高まります。
公共交通機関でのアクセス
長良川鉄道「郡上八幡駅」から会場まで徒歩約15分〜20分です。徹夜おどり期間中は深夜・早朝に臨時列車が運行されるため、名古屋や岐阜からの日帰り参加も可能になっています。高速バスは名古屋〜郡上八幡間を約1時間30分で結んでおり、岐阜バスが運行。運賃は片道約2,000円前後です。
宿泊予約のコツ
徹夜おどり期間の郡上市内の宿は、半年以上前に満室になることが珍しくありません。「ホテル郡上八幡」は会場への送迎付きプランを用意しており、温泉・サウナ付きで踊り疲れた体を癒せます。市内が満室の場合、東海北陸自動車道沿いの「ひるがの高原」や「美濃市」エリアまで範囲を広げると空きが見つかることがあります。素泊まり6,000円〜12,000円が相場です。
屋台・グルメ情報と写真撮影のコツ
屋台と地元グルメ
徹夜おどり期間中は新町通り周辺に屋台が並びます。郡上名物の「鶏ちゃん焼き」は味噌だれで漬け込んだ鶏肉を鉄板で焼いたB級グルメで、ビールとの相性が抜群。「肉桂玉(にっけいだま)」は郡上八幡の伝統菓子で、ニッキの香りがさわやかです。「郡上味噌ソフトクリーム」は甘じょっぱさがクセになると評判で、暑い夜に一息つけます。
写真撮影のベストポジションと時間帯
踊り手を正面から撮影するなら、新町通りの直線区間の端がベストポジションです。午後8時〜9時の明るい時間帯は提灯の灯りと踊り手の表情がきれいに写ります。深夜2時〜3時の静かな時間帯は、少人数で踊る地元の名手の姿を撮影できる貴重なチャンスです。スマホで撮る場合は、夜景モードをオンにしてISO感度を上げると提灯の灯りが映えます。動画撮影なら「春駒」のテンポの速い曲が臨場感たっぷりに仕上がります。
翌日に楽しめる周辺観光
踊り明けの翌日は、郡上八幡城(天守閣からの眺望は「天空の城」とも称されています)や、清流・吉田川での川遊び、食品サンプル創作体験(さんぷる工房)などがおすすめです。郡上八幡の町並みは重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、水路沿いの散策だけでも十分楽しめます。
持ち物チェックリストと準備

コンパクトな防水レジャーシート
踊りの合間に休憩する場所を確保するために、コンパクトな防水レジャーシートは必須アイテムです。路面に直接座ると汚れや湿気が気になりますが、防水素材のシートを1枚持っていれば快適に休憩できます。折りたたむとバッグに収まるサイズがおすすめです。
軽量折りたたみ椅子
徹夜おどりは最長9時間に及ぶため、途中で座れる軽量折りたたみ椅子があると体力温存に役立ちます。折りたたむとリュックに入るコンパクトなタイプなら、踊りの邪魔にもなりません。開演前の待ち時間にも重宝します。
その他の必須アイテム
- タオル(2〜3枚):8月の郡上は夜でも気温25度前後になるため、踊ると大量に汗をかきます
- 飲み物(1L以上):自販機や屋台もありますが、深夜帯は売り切れの可能性があるため多めに準備
- 大容量モバイルバッテリー:10,000mAh以上あれば、長時間の外出でもスマホの電池切れを防げます
- レインコート:折りたたみ傘は踊りの妨げになるため、コンパクトに畳めるレインコートが最適
- 虫よけスプレー:吉田川沿いの会場は蚊が多いため、事前にスプレーしておくと快適です
- 着替え用Tシャツ:汗だくになるため、1枚予備を持参すると帰りが快適です
よくある失敗パターン
「到着が遅すぎて駐車場が全部満車だった」というケースは毎年聞かれます。午後6時以降の到着は避けるのが鉄則です。「下駄を買ったものの鼻緒ずれで足が痛くなり、1時間で踊れなくなった」という声も。新しい下駄は事前に自宅で慣らし履きしておくか、絆創膏を持参するのがおすすめです。
子連れ・高齢者・カップルへのアドバイス
小さなお子さん連れの場合、徹夜おどり(午後8時〜翌朝)よりも、8月中の通常開催日(午後8時〜10時30分)のほうが時間帯的に無理がありません。踊り自体はシンプルなので、小学生でも「春駒」や「猫の子」を楽しめます。カップルには、深夜帯の人が少なくなった時間帯に二人で踊りの輪に加わるロマンチックな体験がおすすめ。高齢の方は折りたたみ椅子を持参し、踊りと休憩を交互に取るのが長く楽しむコツです。
よくある質問
Q. 郡上おどりに参加費はかかりますか?
A. 路上での郡上おどりへの参加は無料です。踊りの列に自由に加わることができます。舞台公演や特別イベントは別途チケットが必要な場合があります。
Q. 踊りの振り付けを知らなくても参加できますか?
A. 問題ありません。前の人の動きを見ながら踊れば、2〜3曲で自然と体が覚えます。会場では踊り方の実演指導が行われることもあります。
Q. 子連れでも楽しめますか?
A. 徹夜おどりは深夜に及ぶため、小さなお子さんには通常開催日(午後8時〜10時30分)のほうが向いています。踊り自体は子どもでも簡単に参加できます。
Q. 徹夜おどりは途中で帰れますか?
A. 自由に途中退場できます。シャトルバスは23時ごろまでの運行が多いため、深夜に帰る場合は自家用車かタクシーの手配が必要です。
Q. 浴衣で参加する人は多いですか?
A. 地元の方は浴衣に下駄が定番スタイルですが、観光客はTシャツ+短パン+スニーカーで参加する方も大勢います。服装に決まりはありません。
Q. 駐車場は何時ごろ到着すれば確保できますか?
A. 徹夜おどり期間中は午後4時ごろから臨時駐車場が混み始めます。午後3時〜4時に到着するのが安心です。
Q. 郡上おどりのルーツを教えてください
A. 郡上おどりの起源は約400年前の江戸時代初期にさかのぼります。郡上藩主が士農工商の身分を超えた交流の場として盆踊りを奨励したことが始まりとされ、1996年には国の重要無形民俗文化財に指定されています。
今年こそ郡上の夜に飛び込もう
郡上おどりは「見るもの」ではなく「踊るもの」です。振り付けを知らなくても、列に入って前の人の真似をすれば、気づけば一緒に跳ねています。400年の歴史を持つ城下町で、地元の方と肩を並べて朝まで踊る——そんな体験ができるのは、1年のうち31夜だけです。徹夜おどりの日程は8月13日〜16日。駐車場を確保するなら午後3時ごろの到着がベストです。下駄を新調するなら地元の履物店へ足を運んでみてください。タオルと飲み物を多めにバッグへ詰めたら、あとは音楽に身を任せるだけです。

