「うどん県」のイメージが強い香川ですが、実は秋の紅葉も見逃せません。小豆島の寒霞渓(かんかけい)は耶馬渓・妙義山と並ぶ日本三大渓谷美のひとつに数えられ、高松市の栗林公園では池に映る紅葉が夜のライトアップで浮かび上がります。県土は全国で最も小さい約1,877km²なので、名所どうしの距離が近いのも魅力です。
実際に現地を訪れる場合、寒霞渓へはフェリーで島に渡る必要があり、11月の週末はロープウェイ乗り場に行列ができます。栗林公園のライトアップはわずか10日間です。「船の時間を読み違えて紅葉を見る時間が30分しかなかった」とならないよう、見頃の順番と移動の組み立て方を整理しました。
この記事でわかること
- 香川の紅葉名所の見頃カレンダー(早い順)と穴場スポット
- 寒霞渓ロープウェイの11月料金・運行時間と、混雑を避ける時間帯
- 栗林公園の紅葉ライトアップ2026(11月20日〜29日)と和船の予約方法
- フェリー移動を含むモデルプランと雨の日の判断
- 服装・持ち物、子連れやシニア連れで無理なく回るコツ
香川の紅葉2026 見頃カレンダーと穴場スポット
香川の紅葉は、標高の高い山から平地の庭園へと順に色づいていきます。10月下旬の雲辺寺山から始まり、12月上旬の栗林公園まで、約1か月半にわたって楽しめるのが特徴です。
| スポット | エリア | 見頃の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 雲辺寺山 | 観音寺市 | 10月下旬〜11月上旬 | 標高927m。県内で最も早く色づく |
| 大窪寺 | さぬき市 | 11月上旬 | 四国霊場の結願寺。イチョウとモミジ |
| 美霞洞渓谷 | まんのう町 | 11月上旬〜中旬 | 讃岐十景のひとつ。清流と紅葉 |
| 寒霞渓 | 小豆島町 | 11月上旬〜下旬 | 約50種の紅葉植物と奇岩の渓谷 |
| 大滝山 | 高松市塩江町 | 11月中旬 | 標高946m。ケヤキとカエデ |
| 白峯寺 | 坂出市 | 11月中旬〜12月上旬 | 標高差で段階的に色づく札所 |
| 金刀比羅宮 | 琴平町 | 11月中旬〜12月上旬 | 裏参道がモミジの名所 |
| 栗林公園 | 高松市 | 11月中旬〜12月上旬 | 池泉回遊式庭園。ライトアップあり |
人混みを避けたい人向けの穴場
- 大窪寺:88番札所で、お遍路の終着点として知られる古刹です。黄金色のイチョウと赤いモミジが常緑樹の濃い緑に映え、平日はとても静かに過ごせます
- 白峯寺:81番札所。境内に標高差があるため、上と下で色づきの進み具合が違い、1回の参拝で「グラデーション」を楽しめます。駐車場は約250台と比較的余裕があります
- 岩部八幡神社(高松市塩江町):樹齢約700年と伝わる県天然記念物の大イチョウがあり、11月中旬には境内が黄金色の絨毯になります
- ゆうゆうロード(善通寺市):約500mにわたる約80本のイチョウ並木。旧陸軍倉庫の赤れんがと黄色のコントラストは、市街地とは思えない雰囲気です
寒霞渓の紅葉とロープウェイ・駐車場・フェリーでの行き方
寒霞渓は約1,300万年前の火山活動でできた岩が長い年月をかけて削られた渓谷で、奇岩の間をモミジやカエデが赤と黄色に染めます。見頃は例年11月上旬〜下旬で、2025年は11月11日〜27日ごろが色づきのピークでした。
寒霞渓ロープウェイの11月料金と運行時間
| 項目 | 内容(11月1日〜30日) |
|---|---|
| 大人(中学生以上) | 往復2,700円/片道1,500円 |
| 区間 | こううん駅⇔山頂駅(所要約5分) |
| 運行時間 | 8時30分〜17時 |
| 運行間隔 | 通常12分間隔、多客時は6分間隔 |
| 駐車場 | 山頂駅付近 約200台/こううん駅 約40台(無料) |
11月は紅葉シーズン料金のため、10月より往復で360円高くなります。ゴンドラは谷を縫うように進み、足元に渓谷、遠くに瀬戸内海の島々が広がる眺めはわずか5分でも見応えがあります。
片道ロープウェイ+表12景ハイキングという選択
体力に自信があれば、山頂駅まで片道ロープウェイで上り、表12景の登山道を歩いて下るのがおすすめです。下りで約1時間、奇岩を間近に見ながら紅葉のトンネルを歩けるルートです。往復ロープウェイより1,200円安く済むうえ、ゴンドラからは見えない岩の迫力を味わえます。
高松港からのフェリーと島内の移動
高松港から小豆島へは、土庄港行きのフェリー(約60分・大人700円前後)と高速艇(約35分・大人1,190円前後)、池田港行きのフェリーが運航しています。なお、かつての高松〜草壁港航路は2021年に休止されました。港から寒霞渓までは車で約30〜40分。レンタカーかカーフェリーで車ごと渡ると、山頂駅とこううん駅の行き来や周辺観光がぐっと楽になります。
栗林公園の紅葉ライトアップ2026と和船
栗林公園は約75ヘクタールの広さに6つの池と13の築山を配した、江戸時代初期から続く大名庭園です。国の特別名勝に指定され、紅葉の見頃は11月中旬〜12月上旬。湖面に映る「楓岸」や、築山の飛来峰から見下ろす南湖と掬月亭の眺めが知られています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ライトアップ期間 | 2026年11月20日(金)〜29日(日) |
| 点灯時間 | 17時〜21時(入園は20時30分まで) |
| 入園料 | 大人500円/小・中学生170円 |
| アクセス | JR栗林公園北口駅から徒歩約3分、高松中央ICから車で約15分 |
| 駐車場 | 東門 乗用車30台/北門 乗用車32台(期間中の土日祝は臨時駐車場あり) |
夜の和船は事前予約が確実
ライトアップ期間中は南湖を巡る和船が夜も運航されます。所要は約30分で、船頭さんの解説を聞きながら水面すれすれの高さから紅葉を見上げる体験は、歩いて回るのとはまったく違う印象です。予約は利用日の前月1日から前日まで受け付けており、空きがあれば当日も乗船券売場で購入できます。夜の便は早く埋まりやすいため、日程が決まったら11月1日に予約しておくと安心です。
撮影のベストポジション
- 飛来峰:園内で最も有名な眺望地点。南湖と偃月橋、掬月亭を一度に収められます
- 楓岸:風のない夜は水鏡になり、ライトアップの紅葉が上下対称に写ります
- 掬月亭の縁側付近:昼なら抹茶をいただきながら庭を眺められます(有料)
ライトアップは入園料だけで見られ、指定の有料席や無料席といった区別はありません。和船は別料金なので、乗るかどうかで予算が変わる点だけ押さえておきましょう。
混雑を避けるタイムスケジュール例と雨天の判断

寒霞渓と栗林公園を1日で欲張るより、小豆島の日と高松の日を分けるほうが満足度は高くなります。週末に1泊2日で回る場合の目安は次のとおりです。
| 時刻 | 1日目(小豆島) | 2日目(高松) |
|---|---|---|
| 8:00 | 高松港からフェリーで土庄港へ | ホテルでゆっくり朝食 |
| 9:30 | 寒霞渓へ移動、ロープウェイで山頂へ | 栗林公園に入園、昼の紅葉を散策 |
| 11:00 | 表12景を歩いて下山 | 掬月亭で抹茶、園内で昼食 |
| 13:00 | 島内で昼食、オリーブ公園などを観光 | 高松市街で讃岐うどん |
| 16:00 | フェリーで高松港に戻る | 一度ホテルで休憩・防寒具を追加 |
| 17:30 | 高松市内のホテルにチェックイン | 栗林公園のライトアップと夜の和船 |
ロープウェイが混む時間帯
寒霞渓ロープウェイは、紅葉期の土日ともなると昼前後に乗り場の行列が長くなります。朝の運行開始直後か、15時以降が比較的落ち着く時間帯です。島へ渡るフェリーの便を先に決め、ロープウェイに乗る時刻から逆算すると、待ち時間で予定が崩れにくくなります。
雨天・強風の日の判断基準
- 小雨:寒霞渓は霧がかかると幻想的になる一方、山頂の展望は期待できません。栗林公園は雨に濡れた紅葉もきれいで、傘があれば十分楽しめます
- 強風:ロープウェイが運休したり、フェリー・高速艇が欠航したりする場合があります。前日夜と当日朝に運航情報を確認しましょう
- ライトアップの実施可否・中止情報:栗林公園の公式サイトで最新情報を確認するのが確実です
服装と持ち物、家族連れで回るコツ

寒霞渓の山頂付近は標高約600mあり、平地より3〜4℃低いのが目安です。栗林公園の夜も11月下旬は10℃を下回る日が多く、日中の服装のままでは寒さを感じます。
ウィンドブレーカー
フェリーのデッキや寒霞渓の山頂は風が強く、体感温度は数字以上に下がるでしょう。ウィンドブレーカーのように風を通さない上着を1枚持っておくと、重ね着の調整が楽になります。
歩きやすいトレッキングシューズ
表12景の登山道は石段と土の道が続きます。軽量トレッキングシューズか、靴底がしっかりしたスニーカーを選びましょう。
酔い止めとモバイルバッテリー
高速艇は揺れを感じやすいので、船が苦手な人は酔い止めを乗船30分前に飲んでおくと安心です。フェリーの時刻確認や夜景撮影で電池が減るため、モバイルバッテリーもあると便利でしょう。
子連れ・シニア連れで回るときのポイント
- トイレ:ロープウェイの両駅、栗林公園の東門・北門周辺にあります。フェリーの船内にもあるので、乗船中に済ませておくと移動がスムーズです
- 授乳・おむつ替え:栗林公園の東門周辺の施設や、フェリーの船内設備を事前に確認しておきましょう
- ベビーカー:栗林公園は園路が比較的平坦で使いやすい一方、寒霞渓の登山道では使えません。抱っこひもがあると安心です
- シニア:寒霞渓は往復ロープウェイ、栗林公園は北門から入って南湖周辺に絞ると歩く距離を抑えられます
島と高松の名物グルメ
小豆島は醤油とオリーブ、手延べそうめんの産地で、島内には醤油蔵が並ぶ「醤の郷」もあります。寒霞渓の山頂駅周辺には軽食の売店があり、名物の「かわらけ投げ」(願いを込めて素焼きの小皿を谷へ投げる厄除け)も楽しめます。高松に戻ったら、讃岐うどんや骨付鳥がこのエリアならではのグルメです。
先に知っておきたい失敗談
- 帰りの高速艇が満席で、1本後の便まで1時間以上港で待つことになった
- 栗林公園の夜の和船を当日に申し込もうとしたら、すでに全便埋まっていた
- 寒霞渓の山頂でうどんを食べてから下りたら、ロープウェイの行列に1時間並んだ
宿泊は、フェリーの発着に便利な高松駅・高松港周辺のホテルが拠点にしやすい選択肢です。紅葉期の土曜は早めに埋まるため、日曜泊や平日泊にすると料金も抑えやすくなります。
お祭り・花火大会で持っていくと便利なアイテム
場所取りや待ち時間に役立つ定番アイテムを2つご紹介します。レジャーシートも折りたたみ椅子も種類が多くて選びにくいものですが、ここでは数ある製品の中から比較して「これは間違いない」と感じるものを掲載しています。雑誌や新聞にも掲載されているようですね。
1. コンパクトな防水レジャーシート
場所取りで草地や石畳に長時間座っていても下から湿気が来ないので、夜の花火大会や朝のお祭り待機で活躍します。折りたたむと小さくバッグに収まり、広げると大判で厚みもあり防水。軽くて持ち運びがラクなのも便利なポイントです。
2. 軽量な折りたたみ椅子
お祭りや花火大会の開始までの待ち時間は、座れる場所がないと体力的にしんどいもの。折りたたむとリュックに収まるサイズで軽量、座り心地もしっかりしているので、開演まで2〜3時間でも快適に待てます。一度使うと手放せないと評判のアイテムです。
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島旅と庭園めぐりのよくある質問

Q1. 香川の紅葉の見頃はいつですか?
県全体では10月下旬〜12月上旬です。山間部の雲辺寺山が最も早く、寒霞渓は11月上旬〜下旬、栗林公園は11月中旬〜12月上旬が目安になります。
Q2. 栗林公園のライトアップは2026年いつですか?
2026年11月20日(金)〜29日(日)の17時〜21時です(入園は20時30分まで)。入園料は大人500円で、夜の和船も運航されます。
Q3. 寒霞渓ロープウェイの料金はいくらですか?
11月は紅葉シーズン料金で、大人往復2,700円・片道1,500円です。運行時間は8時30分〜17時なので、夕方の下りの最終便に注意してください。
Q4. 高松から寒霞渓まで日帰りできますか?
できます。朝8時台のフェリーで小豆島に渡り、16時台の便で戻れば、寒霞渓と島内の観光を半日ほど楽しめます。車なら移動の自由度がさらに高まるはずです。
Q5. 寒霞渓は車なしでも行けますか?
行けます。港から路線バスで紅雲亭(こううん駅)方面へ向かう方法がありますが、本数が限られるため時刻表の事前確認が欠かせません。
Q6. 香川で紅葉の穴場はどこですか?
さぬき市の大窪寺、坂出市の白峯寺、高松市塩江町の岩部八幡神社などが比較的落ち着いて楽しめます。平日なら人混みをほとんど気にせず散策できるでしょう。
Q7. 雨の日でも楽しめますか?
栗林公園は雨の日も風情があり、傘をさして散策できます。寒霞渓は霧で眺望が隠れることがあるため、晴れた日に回すのがおすすめです。
瀬戸内の秋を島と庭園で味わうために
香川の紅葉は、船で渡る渓谷の雄大な景色と、城下町に残る大名庭園の繊細な美しさという、まったく違う2つの表情を一度に楽しめるのが魅力です。県内の移動距離が短いので、1泊2日あれば主な名所をしっかり回れます。
まずは11月のカレンダーで寒霞渓の見頃とライトアップ期間が重なる週末を探し、フェリーの便と和船の予約日を手帳に書き込んでおきましょう。締めに讃岐うどんで温まれば、香川らしい秋旅が完成するはずです。


